アキエロスの王子デイメンは身内の裏切りによって隣国ヴェーレへ奴隷として送られる。主人となったのは美しいが冷酷な王子ローレント。奴隷と王子、だがそのじつは王子と王子。
憎み合う二人は謀略と罠の渦に巻きこまれていく。壮大なファンタジー絵巻、三部作。★外伝あり★

叛獄の王子(叛獄の王子1)

C・S・パキャット

翻訳/冬斗亜紀 装画/倉花千夏
Captice Prince (C.S.Pacat)

アキエロスの王子、デイメンは裏切りによって鎖につながれ、奴隷として隣国ヴェーレに送られる。ヴェーレとアキエロスは最近まで敵国であり、6年前の戦いでヴェーレは王と世継ぎの王子の二人を失っていた。
新たな王位継承者は第二王子のローレント。戴冠を次の春にひかえた王子は、叔父の執政が実権を握る宮廷で孤立して見えた。
デイメンは奴隷の身の屈辱と、ローレントからの冷酷な扱いに耐え、帰国の道を探るが…

誇り高き王子たちの物語がついにその幕を開ける。

ためし読み

高貴なる賭け(叛獄の王子2)

C・S・パキャット

翻訳/冬斗亜紀 装画/倉花千夏
Prince's Gambit (C.S.Pacat)

国境警備へと向かうローレントに与えられたのは統率を欠いた三流の兵たち。だがその部隊を、ローレントはデイメンとともに徹底的に鍛え上げていく。決闘、陰謀、幾重にも襲いくる執政の罠、そして裏切り者の影…絶望的とも見える状況の中、生きのびるために力を合わせる二人にいつしか信頼が芽生え…。

だがデイメンは、決して自らの正体を明かすことはできない。かつてローレントの兄を殺した男だとは。

二人の王子の運命が揺れ動く、激動の第二幕。

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王たちの蹶起(叛獄の王子3)

C・S・パキャット

翻訳/冬斗亜紀 装画/倉花千夏
Kings Rising (C.S.Pacat)

ついに明かされたデイメンの正体。真実の顔と真実の名で、デイメンはローレントと向き合う。だが事態の展開はデイメンの想像をはるかに超えていた。
築き上げてきた二人の絆は脆くも崩れた。そんなものははじめからなかったのかもしれない。
二人は二国の軍をたばねてアキエロスへと進軍する。まずは、デイメンがローレントの兄を殺した地、マーラスへ。それは破滅の旅か、それとも彼らは未来を切り開くことができるのか。
運命の三部作、ついに完結。

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2020.3.10発売

夏の離宮(叛獄の王子外伝集)

C・S・パキャット

翻訳/冬斗亜紀 表紙装画/倉花千夏
The Summer Palace and Other Stories(C.S.Pacat)

いつか行こう、と夜空の下で交わした約束をかなえる時がきた。夏の離宮で、ついにデイメンはローレントとの甘い逢瀬を果たす。あまりにも重い傷を背負った二人にとって、それは初めてここまでの日々を見つめ直す、少しほろ苦い時間でもあった…

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他、売春宿出身のアンケルがいかにして王都で色子となったのかを描いた「色子語り」、平民のジョードがまだ年若のローレントによって王子の近衛隊員となった経緯やアイメリックとの恋を描いた「春の青さはうたかたの」、布商人チャールズが戴冠式を控えたローレント王子のおしのびの旅に(連れの「レイメン」とともに)同道する「布商人チャールズの冒険」、叛獄の王子の物語をさまざまな登場人物の視点から描き出す全四篇を収録。

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