美術犯罪班ACTのジェイソンと、有能だが敵の多いプロファイラー・ケネディとの関係は、出会ったその瞬間から厄介で困難なものだった。もしかしたら犯罪者を追うよりも。仕事一途でそれぞれに頑固な二人のFBI捜査官の逆風の恋。
マーメイド・マーダーズ(殺しのアート1)
ジョシュ・ラニヨン
翻訳/冬斗亜紀 装画/門野葉一
The Mermaid Murders (Josh Lanyon)
FBIの美術捜査班の捜査官ジェイソン・ウエストは、行動分析課のプロファイラー、サム・ケネディの臨時のパートナーとして、かつて夏をすごしていた町キングスフィールドへ向かう。
17歳の少女が行方不明になったのだ。「伝説のプロファイラー」ケネディが出るような事件ではないが、キングスフィールドでは16年前に少女の連続殺人事件があった。その事件を解決したのこそケネディだったのだ。
無愛想でジェイソンを邪魔者扱いするケネディ。反発しながらも職務を果たそうとするジェイソン。そして出てくる驚愕の証拠……あの連続殺人は、悪夢はまだ終わっていなかったのだろうか?
ためし読み
モネ・マーダーズ(殺しのアート2)
ジョシュ・ラニヨン
翻訳/冬斗亜紀 装画/門野葉一
The Monet Murders(Josh Lanyon)
FBI美術捜査班の捜査官ジェイソン・ウエストは、家族が出席する記念行事の最中、殺人現場へと呼び出される。何故かそこには、八ヵ月ぶりに出会う行動分析課のサム・ケネディがいた。
この数ヵ月、ずっと深夜の電話で思わせぶりで親密な会話をしてきたはずのケネディは、ジェイソンをひどくよそよそしく扱う。
彼らの間に何もなかったかのように。
すべてはジェイソンの勘違いでしかなかったのだろうか。
そして事件は、ジェイソンをある孤島へと誘い…
ためし読み
マジシャン・マーダーズ(殺しのアート3)
ジョシュ・ラニヨン
翻訳/冬斗亜紀 装画/門野葉一
The Magician Murders(Josh Lanyon)
サムの部屋に泊まりながらアカデミーの訓練に通っていたジェイソンは、拉致されかかり、なんとかその手は逃れたがその時の記憶を失う。
誰に狙われているのかもわからないまま サムにつれられて、サムの母が暮らすワイオミングへ傷病休暇をすごしに行ったジェイソンだったが、奇術関係のアートコレクションの盗難事件に相談役として参加するうち、盗難の被害者が殺害され、そしてジェイソンは知らなかったサムの一面を見ることになる。
サムはかつての恋人の姿を、その死を、ジェイソンに重ねて見ているのだろうか? 二人は同じ未来を、同じゴールを見ているのだろうか。そうでないなら、いつかは終わりがくるのだろうか…
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モニュメンツメン・マーダーズ(殺しのアート4)
ジョシュ・ラニヨン
翻訳/冬斗亜紀 装画/門野葉一
The Monuments Men Murders(Josh Lanyon)
第二次世界大戦中にナチスが略奪した絵画を、アメリカ軍兵士が横領した疑いがあり、その名画を相続した遺族は絵の所有権を主張している。ジェイソンはオランダから来た調査員とともに捜査にあたるが、心穏やかではなかった。
ひとつには、その絵の中に数世紀も行方不明だったフェルメールがあるかもしれないこと。そしてもうひとつには、兵士に絵の持ち出しを認めたのがモニュメンツ・メンの一人だった可能性があることだった。
大戦中に戦地におもむき、美術品の保護に尽力したモニュメンツ・メン。疑惑のその人こそ、ジェイソンが心から尊敬する祖父、エマーソン・ハーレイであった。
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ムービータウン・マーダーズ(殺しのアート5)
ジョシュ・ラニヨン
翻訳/冬斗亜紀 装画/門野葉一
The Movie-town Murders(Josh Lanyon)
失地を挽回するチャンスを得たジェイソンは、ある教授の死を調べるために大学に潜入捜査をする。映画の歴史の中に失われた古いフィルムは数知れず、その残光に魅入られたものたちは、果たして人を殺してまでもロマンを手に入れようとするのだろうか。
ジェイソンが古い映画の行方を追う一方、サムもまた過去の亡霊と向き合っていた。かつて、彼の恋人を殺した連続殺人犯は、もう一人いたのかもしれない……
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