コロラドの小さな田舎町、コーダ。ゆるやかに日常がすぎる、自然の美しい町。
そこで芽生えるゆっくりと優しい、心あたたまる恋の物語。
コーダで親の店を継いで働くジャレド。小さな町で、ゲイとして生きるのは簡単ではない。トラブルをおこさず静かに暮らしながら、このままひとりで生きていくのだろうと思っていた。マットが現れるまでは。
新しく町に越してきた警官で、ストレートで、そしてジャレドとほとんど一瞬で気が合った最高の友達。
同じ時間を過ごすうち、ジャレドは自分たちが友人としての一線を越えつつあるのを感じるが、これは行き場のない恋だった。
元カレの置いていった、いつも不機嫌な猫と暮らすザックは、映画の知識ゼロでビデオレンタルショップ「A to Z」の経営に苦戦している。ある日、ザックは映画好きの客、アンジェロを店に雇い入れた。他人を信用せず、誰も愛したこともないアンジェロだったが、ザックの部屋で映画を観ながら、二人は次第に心を通わせていく。
やがて音楽フェスを通じて知りあったマットたちに誘われてコーダへ引っ越す前日、一人の女性がアンジェロの元を訪れた―。
最初のデートは散々、互いの第一印象は最悪。だがどうしてか二人のブラインドデートはその先も続いていく。生真面目なジョナサンと軽薄なコールはどう見ても不釣り合いな関係だった。
こんな派手な男といて居心地がいいわけがない。だがコールの中にある複雑な魅力がジョナサンを惹きつける。子供のような純真さと、傷つかないように慎重に守られた本音…。