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前世の記憶がある伯爵令嬢のジルは、婚約破棄をされた後は推し活に勤しんでいた。ところがグランシャリオへ嫁ぐフローラ王女の身代わり（しかも夜だけ）を務めよと命じられてしまい……？
陰謀あり、オタ活あり、異世界転生ロマンス♡

【あらすじ】
ジョストラ王国の伯爵令嬢ジルは、わがままで奔放なフローラ王女のせいで婚約者を奪われた。今の楽しみは隣国グランシャリオの先々代国王ヴィクトルの推し活をすること。
実はジルには前世の記憶がある。そして今世は転生前に大好きだった海外ドラマ「聖獣の系譜」の世界だった。ただし推しのヴィクトル王はすでに退場済み。現在は日本未放映の第三シーズンであり、この先は不明だ。
そんなある時、ジルは元婚約者によってフローラ王女と引き合わされた。グランシャリオの現国王・マリユスに嫁ぐことになっていた王女が妊娠したため、侍女として帯同し、夜だけ身代わりを務めよと命じられる。結婚式後、国王夫妻の寝室。いよいよというところでマリウスが呼び出されたため、初夜は未遂となった。フローラからはバーグ子爵（アル）に初夜の仕切り直しをするよう口添えを頼めと言われ、ジルは気が進まぬままヴィクトル王ゆかりの場所へアルと出かけることになる。
一方、グランシャリオ王国の現国王マリユスのいとこで側近を務めるアルは、フローラ王女の人となりを探ろうとしていた。だが関わることができたのは、フローラの侍女として帯同してきたジルのみ。そして数少ない顔合わせで慎みのないフローラに嫌悪感を抱き始めていたマリユスに、途中で呼び出すからと初夜の身代わりを頼まれるアル。さらにその後、フローラの情報を引き出すためにジルを口説き落とすよう命じられてしまう。亡き祖父ヴィクトル王が恋敵では難しいだろうと思いつつ、アルはジルとお菓子作りという共通の趣味で盛り上がり、次に会う約束を取り付ける。
ジルを通してのフローラからの打診、病床の母クロエからの一押しもあり、ついに国王夫婦の初夜は仕切り直されることになり……？